1952-06-19 第13回国会 衆議院 厚生委員会 第42号
そういう意味において今の国民の澱粉偏重の栄養を改善することは、独立日本の経済自立の大前提であるという認識が、まず欠如しておるということ、ひいてはまたこのように主要食糧が不足しておる状況において、万一世界に大きな異変、戰争等が勃発いたしました場合に、船舶不足の日本は食糧そのものの不足によつて、生活の不安が社会不安となり、あるいは政治不安を惹起することは火を見るより明らかであります。
そういう意味において今の国民の澱粉偏重の栄養を改善することは、独立日本の経済自立の大前提であるという認識が、まず欠如しておるということ、ひいてはまたこのように主要食糧が不足しておる状況において、万一世界に大きな異変、戰争等が勃発いたしました場合に、船舶不足の日本は食糧そのものの不足によつて、生活の不安が社会不安となり、あるいは政治不安を惹起することは火を見るより明らかであります。
そういう意味からいたしましても、食生活の改善は急務ではありますけれども、何しろ何百年の伝統を持つ食生活でありまして、容易にこれが改善は困難ですが、少くとも満腹することによつて、食べたという快感を満足せしめるというふうな、澱粉偏重の栄養から、脂肪なり、あるいは蛋白なりを十分に攝取して、カロリー全体としてこれを高めるというふうな栄養政策がとられなければならない。
日本人の食生活が澱粉偏重の今日の形ではいけないのだ、もし食糧の自給自足をはかり、体位の向上を企てるならば、少くも蛋白及び脂肪分の食生活を考えなくちやいかぬ。それには波丘地帶を利用してそこに有畜農業を行い、家畜を飼い、鶏を飼つて、そうして日本人の食生活を改良し、体位の向上をはかる。現在日本の耕地というものは、御承知の通り、日本の全面積の一七%にしか達しておりません。
日本の食糧が澱粉偏重の形から、脂肪と蛋白をさらに多く攝取しなければならないということは、これは常識であります。(拍手)從つて、この蛋白と脂肪の食糧を攝取するためには、日本の農業が一日も早く有畜農業に変化なければならぬ。